2013年5月11日土曜日

Tin Can APIを囲む環境

【Tin Can API開発開始までの経緯】 
Tin Can APIはADL社(Advanced Distributed Learning )主導で制定が進んでいるE-ラーニングシステムで用いられる規格の一つです.ADLは,1999年にアメリカ政府から「学習に効果的なテクノロジーの開発」という依頼を受けSCORMをはじめ多くのラーニングテクノロジーの開発を行ってきました.近年,十年以上前に制定したSCORM規格が抱える問題点と,時代から来るニーズに,次世代規格制定の必要性を感じ.ADLと同じくSCORMの問題点の解決を行ってきたRUSTIC Software社と協力して次世代SCORMの開発を始めました.その後,プロジェクト名はProject Tin Canになり,開発中の規格名はTin Can API になりました.現在,ADLは主にプロジェクトの先導と規格の監査,RUSTICI SOFTWARE社がTin Can API開発コミュニティの構成メンバーと共に規格開発を担当し,今なお規格制定を行っています

図.Tin Can APIを囲む環境


出典:
ADL社 沿革 2013/5/11 アクセス
Tin Can API wikipedia 2013/5/11 アクセス
【Tin Can API ver 1.0 specification より年表】

2012年3月31日
Rustic Software社が開発中の次世代SCORMをTin Can APIと命名し Project Tin Can API 発足.キックオフミーティングを行う.Tin Can API ver.0.9 へ
2012年8月31日
経験を表す「動詞」の中心部分と「アクティビティ」のレパートリーを一時削除し,規格制定コミュニティ内で改めて制定し直すことに. Tin Can API ver0.9 → 0.95へ
2013年4月26日
複数の改良箇所と明示文を追加し,Ver1.0のリリース

【今後の情報発信予定】
2013年5月21日(アメリカ時間) 
Mike will be joining some of the top “Tin Canners” on a panel hosted by the Brandon Hall Group. They’ll be talking about why Tin Can exists, how it’s different from older standards, the current evolution of Tin Can, who is using it and how, and the future of Tin Can.
要約:なぜTin Canが存在するのか,従来のスタンダードとどう違うのか, Tin Can の現在の進化,だれがどのように使っているのか,そして今後の展望について

2013年6月11日(アメリカ時間) 
Mike will be presenting “Rethinking Learning Systems with the Tin Can API”. Join in and learn about Learning Record Stores, Training Delivery Systems (that’s a new one), the role of the LMS in a Tin Can world, and a lot more.
要約:Tin Can APIを利用したシステムの紹介 その他. 

日本語訳 What is the Tin Can API


このページは
 http://tincanapi.com/overview/  内の"What is the Tin Can API"(TinCanAPIってなに)の訳です.

 TinCanAPIはExperience APIとしても知られている,まったく新しいラーニングテクノロジーの規格です.この規格を用いると,様々なフィールドで人が得る”経験”をデータとして収集することが可能になります.個人活動・グループ活動ともに多くのデータを収集できます.TinCanAPIのボキャブラリーを用いる事で,全く異なるシステム間でもユーザの活動を収集し,共有することが可能になります.

図.学習者を囲む環境とTinCanAPIの役割
過去の規格(SCORM)は,扱いが難しく,出来る事に限界がありましたが,TCAPIはシンプルで柔軟になっています.(*1)これにより,過去にあった多くの制限をクリアする事ができます.TCAPIを活用出来るフィールドとしていくつものアイディアがあがっています.
以下に列挙するものはその一部です.
モバイルラーニング,シミュレーション,仮想世界,シリアスゲーム,実世界での活動,経験学習,社会勉強,オフラインでの学習,そして協調学習 

私たちTinCanAPI プロジェクトチームはこのTCAPIを占有している訳ではありません.ADLはこの規格の監査役なだけで,私たちはただこの分野を良く知っている集団というだけです.ADLが私たちに規格作成の手伝いを依頼したのだとしても,TCAPIはコミュティと共に共同で開発されたものであり,みなさんがTinCanAPIを実施するのは自由です.

(*1):SCORM vs The Tin Can API を参照 
http://tincanapi.com/scorm-vs-the-tin-can-api/

2013年5月9日木曜日

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